BCP策定状況 (2014年1月末)


政府は、BCP(事業継続計画)の策定率を2020年までに大企業はほぼ100%、比較的規模の大きい中堅企業は50%に引き上げる目標を掲げているが、現時点で目標の到達には、ほど遠い状況であることが分かりました。


【事業継続計画(BCP=Business Continuity Plan)】

大規模な自然災害や事故、疫病の流行など不測の事態が起こった場合に備え、リスクを最小限に抑え、業務を早期に再開するため、社内の連絡体制や、製造ラインなどの復旧の手順などを盛り込んだ計画のこと。




■ 民間企業の状況

BCPを「策定済み」と回答した企業は「策定していたが、見直し中」も含めて計14・4%だった。規模別では、大企業が38・2%で、中小企業は12・3%にとどまった。一方、「策定していない」「計画そのものを知らない」と答えた企業は計53・1%と半数を超えました。


「策定していない」企業に理由を尋ねたところ(複数回答)、「自社だけで取り組んでも限界があり、効果が期待できない」(36・7%)、「ノウハウがなく、やり方が分からない」(36・1%)、「策定するための人員に余裕がない」(34・5%)などでした。




■ 自治体の状況

BCPを策定済みの自治体は50%(49自治体)にとどまることが、都道府県、政令市、県庁所在市の98自治体を対象に実施した調査で分かりました。 策定率は都道府県62%、政令市45%、県庁所在市35%で、特に県庁所在市が遅れています。


未策定の49自治体のうち32県市は2016年度末までに策定するが、残る17県市は「予定なし」か「検討中(時期未定)」と回答しています。
優先業務の選定に関する庁内の調整などがネックとなっており、「必要性は認識しているが、議論が進んでいない」、「作業人員、ノウハウの不足」を理由に挙げていました。
東日本大震災の被災地では、調査した6県市のうち1県市だけが策定済み。1県市は3月、2県市は14年中に策定予定、2県市については策定時期が未定な状態であった。担当者は「検討中に震災が起き、当初の想定以上の被害が出たため、優先業務を見直している」と回答しています。


一方、BCPに基づき「実動訓練」か「机上訓練」を実施しているのは、21都道府県と、7市の計28自治体で、策定済み自治体の57%にとどまっています。


また、庁舎の停電に備えた非常用発電設備の燃料備蓄は、「半日未満」が22%(22道県市)、職員用食料の備蓄状況が「全くない」が46%(45府県市)に上り、災害時の行政機能維持に不安を残す結果となりました。





■ 策定されたBCPの傾向

BCP策定済みの内容を見ると、想定するリスクとして、「地震」を挙げる企業が約7割で、「地震以外の自然災害(風水害等)」が約4割となっており、ほとんどの企業・自治体では、それ以外のリスクを上げていない傾向にあります。
新型インフルエンザやテロ(サーバー攻撃等のサイバーテロを含む)など、多くのリスクが存在しますので、それらのリスクに対しても対策を取る必要があります。
また、本社以外の支社・事業所を含めたBCP策定は約6割。営業所・物流拠点が含まれているものは約3割となっています。

BCP策定の中で、一番難しい「取引先」まで含めたBCP策定では、ほぼ手つかずの状況となっており、現状のBCPでは広域災害や想定外リスクが発生した場合、ほとんどの企業で事業継続ができない状況となっています。



BCPの策定を自社だけでおこなうのは無理があり時間と手間が掛かってしまいます。いつ起こるかわからない災害に対応するためのBCP策定・運用ですので、時間との勝負になります。
BCP策定・運用でお困りの場合は、当社にご相談ください。




【調査方法】

BCP策定状況については、読売新聞社と日本テレビ放送網、帝国データバンクが2014年2月18~28日に全国の2万2862社に対して、事業継続計画(BCP)に関するアンケート調査を行い、46・1%にあたる1万544社から回答を得たものです。内訳は、大企業が844社(構成比8%)、中小企業が9700社(同92%)です。

自治体調査はアンケート形式で、今年1月末時点のBCP策定状況などを尋ね、全98自治体から回答があった内容です。
策定されたBCPの傾向については、株式会社NTTデータ経営研究所が実施した、ネットアンケート調査報告から得たものです。

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