(BCP) 拠点サーバーの災害対策


企業や官公庁の業務を担うサーバーの低価格化が進み、拠点にサーバーを設置し業務で利用しているケースが非常に増えています。
しかし、新潟県中越地震や東日本大地震などで、これらの拠点サーバーが一斉に被災しました。

ほぼ無傷だったデータ・センターと比べ、なぜ拠点サーバーが守りきれなかったのか原因をまとめてみました。




■ 設置の問題

拠点サーバーの設置は、多くの場合 耐震ラックなどに措置されていませんでした。また、ラックに設置していたとしても、床にアンカーを打ち込んでボルトでラックを固定する、免震装置にラックを載せるといった対策を取られていないケースが散見されました。
サーバーを設置する場合、転倒だけでなく,建物床との共振による影響も考えた上で、サーバーを設置する必要があります。

「6階建て以下の建物では免震装置はきわめて効果的であることが分かりました。しかし、15階建て以上の建物の上層階など床固定のままのほうが、免震装置を用いるよりも耐震性が高い場合があるという調査報告もあります。

ラック本体の強度や剛性はもちろんのこと、建物の高さや設置階を考慮した適切なラックにサーバーを設置する必要があります。




■ 電源の問題

震災直後には各地で大規模な停電が発生します。新潟県を管轄する東北電力によると「新潟県中越地震では安全装置が働いたことによる停止やユーザーに電源を供給する電柱の倒壊、土砂崩れによる幹線の切断など、障害が複合的に発生した」と発表しています。
新潟県中越地震で被災したほとんどのユーザーは、拠点のサーバーにUPSを接続して停電に備えており、震災時も稼働し続けたため、サーバー・クラッシュなどの被害はほとんど発生しませんでした。

しかし、UPSで電源を確保できるのは、10分から数十分程度が一般的で、停電時ににサーバーを稼働し続けることは無理です。UPSは、瞬間的な停電にしか対応できないことを忘れてはいけません。


送電が復活しても、電力は不安定です。

例えば、小千谷市役所では震災から数日後に、いったん東北電力の商用電源が復活したため、担当者がWeb関連のサーバーを復旧作業のために起動しましたが、再度停電が発生。普段であれば瞬断などと同様にUPSで保護できるが、UPSの内蔵バッテリーは既に使い切っていたため、Webサーバーはいきなり電源オフとなり、ディスクがクラッシュするというトラブルに見舞われました。

災害後は電力供給が不安定であることを認識し、再度サーバーの電源を投入する際はUPSのバッテリー残量を確認することが欠かせません。


停電時は、自家発電機を備えている企業や官公庁も多いと思いますが、工事用の発電機などでは、電圧が不安でサーバーなどを動かすことができない場合もあります。
備えている発電機で、サーバー等の情報システムを稼動させても問題がないか、事前に確認をおこなう必要があります。

また、自家発電機は備えていたが、いざというときに動かなかったケースもありました。
発電機が稼働するか、定期的に発電機を起動させチェックをおこなっておくことを忘れてはいけません。



■ 水の被害

地震で、水の被害というと津波を連想されると思いますが、津波以外でも水の被害が起こります。

新潟では地震の直後から、いくつかのオフィスの天井から水が落ちてきました。揺れで空調などの配管がダメージを受け、天井内に水が漏れたのです。
そして、オフィス内に落ちてきた。
第四銀行では2店舗でサーバー、通信機器が影響を受けました。また、小千谷市役所では自家発電機からの給電経路が庁舎内の漏水で断線しました。

こうしたオフィース内の水漏れは、いったん天井内に水がたまり、それが階下へと流れ出るため、水漏れする場所の特定が難しいと言われています。

サーバーや通信機器には、水漏れの影響を受けない対策を取る必要があります。

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